山口木材の古民家再生

伝統的な構造の味わいを生かしつつ、現代風に整える古民家再生は、祖先から受け継いだ民家の構造と意匠を現代デザインに活かす仕事です。古き良き時代の職人の技術を、現代の住宅に合わせてよみがえらせます。
古民家再生は単に増改築でも模様替えでもなく、まさに現代建築の創造なのです。
良質な木材と伝統的な工法で造られた古民家は、強さと美しさを兼ね備えています。
暗くて不便で住みにくいと思っていた古い昔の家、それらは、再生という手法によって、さらに時を経ていくほどに美しく成熟していく家に生まれ変わるでしょう。

江戸時代よりこの地で時を重ねてきたO氏邸。

今回、再生工事を行ったのは、大正末期に増改築された居間や台所、浴室、トイレなどです。壁や天井、床は一度取り払い断熱材を施工しました。
仕上げには、漆喰やアテを用いて従来の姿を大切に、既存部分とも見事に調和する空間を実現し、また、通り土間にも床を張り段差を解消したことで、家事の負担も大幅に軽減、断熱効果も上げたことで蓄暖一台で暖かな空間に。また、お母様も「この家の伝統を残すことが出来て本当にありがたい」と嬉しい声が聞けました。

梁から架かる囲炉裏の空間や、暮らしそのものを楽しんでもらいたい、また、脈々と流れる時間、自然の彩り、そこに快適性を加えて、これからもずっと大切に住み継がれることを願います。

築47年のS氏邸。

主屋の玄関ホールと和室部分を残し、水廻りとリビングと寝室を増築。既存の和室にあった建築当時の踏み天井は、骨太の松材で狂いのない造作で、ここをポイントに吹き抜けのトップライトを設けて、大広間を玄関ホールと階段に改造した新旧同和を実現しました。化粧構造として、古色漆塗り仕上げを施し、壁は白漆喰、床は松フローリング漆塗りです。

蕎麦処京屋は、当地ではたいへん歴史の長い名物手打ちそば屋です。

志賀町の旧富来町の中心市街地にあり構造的に昭和初期と言ったところでしょうか、16間ある奥の深い通り庭を生かし、壁は白漆喰、小屋吹き抜けの大きな茶の間を利用したギャラリー付の店舗を綺麗に丁寧に再生しました。

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無垢材の家具

県内産の杉やケヤキの天板や、端材を使った机、ナラの木を腰掛ける部分に設計した椅子などを製作しています。
また、普通は使わないような曲がったり割れていたりと欠点のある材料でも、その木自身が成りたかったカタチを活かしつつ良くする事を考えています。欠点のある木の方が一つしかない面白いものができる場合があります。

Chainsaw Carving

刃長や馬力が異なる3つのチェンソーを使い分け、大胆かつ繊細にテクスチャーを刻む私の作風です。今回はデザイナーの角田和也氏との
プロダクトの写真を使わせていただきました。
均一性が優先され個性が排除されてきた近現代、このオブジェクトは、ほとんど失いかけてきた価値ある物について語ろうとしています。

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